地震への備え
- [2015年3月25日]
- ID:815
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地震はなぜ起こるのか
地震は、地下の岩石の急激な破壊などによって振動が引き起こされる現象をいいます。その破壊現象を引き起こす原因にはいくつかの説があります。
現在、もっとも多くの学者に支持されているのは「プレートテクトニクス理論」です。この説によると、地球の表面は太平洋プレートやユーラシアプレートなど10枚程度のプレート(板状の岩石層)からなっています。プレートは約29,000キロメートルの厚さをもつマントル層が熱せられて上昇したあと、地表に近づき冷えて固まったもので、マントルの動きによって年数センチメートルずつ動いています。この移動の過程の中で、陸地に海底のプレートがぶつかり、行き場がなくなると、下にもぐりこみます。それにつれて陸地のプレートの先端が引きずり込まれ、「ひずみ」が生じます。この「ひずみ」が限界をこえると、もとにもどろうとして反発し、はねかえります。これが地震となる、という考え方です。

震度とマグニチュード

震度
人体に感じたり周囲の物体や構造物などに対する影響からみた震動の強さをいいます。

マグニチュード
地震が発生したところを震源といい、その真上にあたる地表の地点を震央といいます。震央から一定の距離にある地震計による測定地を、地震のエネルギー(規模)の大小として示した尺度です。
震度 | 解説 |
---|---|
0 | 人体に感じないで地震計に記録される。 |
1 | 屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる。 |
2 | 屋内にいる人の多くが揺れを感じ、電灯などのつり下げが、わずかに揺れる。 |
3 | 屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。棚にある食器類が音を立てることがある。 |
4 | かなりの恐怖感があり、つり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立て、座りの悪い置物が倒れることがある。 |
5弱 | 多くの人が身の安全を図ろうとする。座りの悪い置物の多くが倒れ、窓ガラスが割れて落ちることがある。 |
5強 | 非常な恐怖を感じる。テレビが台から落ちることがある。補強されていないブロック塀の多くが崩れる。また多くの墓石が倒れる。 |
6弱 | かなりの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損落下する。耐震性の低い木造建物では倒壊するものもある。地割れや山崩れなどが発生することがある。 |
6強 | 多くの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。耐震性の低い鉄筋コンクリート造建物では倒壊するものもあり、地割れや山崩れなどが発生することがある。 |
7 | 耐震性の高い建物でも、傾いたり大きく破壊するものがある。大きな地割れ、地すべりや山崩れが発生し、地形が変わることもある。 |

地震の心得10カ条
- まずはわが身の安全を
テーブルや机などの下で身を守り、しばらく様子を見ましょう。 - すばやく火の始末
地震を感じたら火を消しましょう。もし消せない場合は、揺れがおさまったらすぐに落ちついて火の始末をしてください。落下物などに火が移り、火災になる場合があります。 - 火が出たらまず消火
出火した場合は初期消火に努め、大火災にならないよう隣近所で協力して消火しましょう。 - あわてて戸外へ飛び出さない
外出中の家族にメモを残し、お年寄りや子供の手をしっかり握って、落下物に注意して落ち着いて行動しましょう。 - 狭い路地・塀際・崖や川べりに近寄らない
危険な場所にいるときは、急いで離れましょう。ブロック塀や自動販売機も倒れやすいので、注意が必要です。 - 山崩れ・崖崩れ・津波に注意する
山ぎわや急傾斜地、海岸付近で地震を感じたら、安全な場所にすばやく避難しましょう。 - 避難は徒歩で、持ち物は最小限に
原則として徒歩または自転車で避難しましょう。持ち物は最小限にとどめ、身軽な行動をとれるようにしましょう。自動車の使用はやむを得ない場合に限ります。 - 協力しあって応急救護
自主防災組織等を中心に、地域のみんなで助け合い、応急救護をしましょう。 - 正しい情報をつかむ
テレビ、ラジオの報道に注意して、噂やデマにまどわされないようにしましょう。市役所、町村役場、消防署、警察署などの広報や指示に従って、冷静に行動しましょう。
→(参考)情報の伝達経路 - 秩序を守り、衛生に注意
非常時には身勝手な行動を避け、秩序を守って行動しましょう。また衛生には十分注意しましょう。

避難の心得

どんなときに避難するか
初期消火に失敗し、燃え広がる危険性が大きいとき
市町村の職員、警察、消防職員の指示があったとき
ラジオや市町村などの情報や周囲の状況などから避難の必要があると判断したとき

避難するときの服装
ヘルメットや防災ずきんを忘れずに着用
なるべく身軽な服装(トレーナー・ジャージ・綿ズボン)等
スニーカーや運動靴など、動きやすい靴

非常用持出品の準備
避難場所での生活に最低限必要な準備をし、また負傷したときには応急手当ができるように準備をしておきましょう。
非常持出袋(リュックサック)を用意しておきましょう。(非常食・救急セット・衣類・常備薬等)

準備完了!その前に
準備を整えて家を出る前に、電気のブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉めておきましょう。復旧した際に、倒れた電気製品や痛んだ配線から火災が発生する恐れがあります。(通電火災)
※揺れを感知すると自動で電気を遮断する「感震ブレーカー」も有効です。

家庭の防災会議
大地震のとき、家族があわてずに行動できるように、普段から次のようなことを話し合い、それぞれの分担を決めておきましょう。
役割分担を明確にして、日頃から場所等を確認しておくことで、災害時にはスムーズな対応が可能となり、結果的に迅速な避難につながります。
- 家の中でどこが一番安全か
- 救急医薬品や火気などの点検
- 幼児や高齢者の避難は誰が責任をもつか
- 避難場所、避難路をあらかじめ確認
- 避難するときの持ち物の確認
- 家族との連絡方法(災害用伝言ダイヤル「171」や災害用伝言版の活用など(別ウインドウで開く))
- 最終的に待ち合わせする場所
- 家族みんなの役割
(電気のブレーカー、ガスの元栓、持ち出す荷物の分担など)

日頃からの備えを万全に

自宅内の防災チェックリスト
□ 1. テレビは高いところに置かない。
□ 2. 棚やタンスの上に重い物を置かない。
□ 3. 室内にガラスが飛散したときのことを考え、室内用のスリッパを準備しておく。
□ 4. 幼児やお年寄りの部屋、寝室にはできるだけ背の高い家具は置かない。
□ 5. ラス戸の近くには家具を置かない。
□ 6. 暖房器具の耐震自動装置が作動するかどうか定期点検する。
□ 7. 本棚やロッカーなどの収納物は軽いものを上に、重いものを下に置く。
□ 8. カーテンはできるだけ防炎加工品に。
□ 9. 家具は固定できるものは固定をする。
□ 10. ガス台の上には棚などをつくらない。
□ 11. 消火器は一定のところに置き、まわりに物を置かない。
□ 12. 階段には、すべり止めや手すりをつける。
(ポイント)
老朽化した木造家屋は地震に弱いので、心配な場合は一度専門家にみてもらいましょう。
家具の転倒防止のために、L型金具の設置やガラス飛散防止フィルムの貼り付けをしましょう。
自宅内の防災チェックリスト(印刷用PDF)
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