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あしあと

    平成21年3月議会

    • 初版公開日:[2022年03月14日]
    • 更新日:[2022年3月14日]
    • ID:749

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    施政方針 平成21年第1回定例会 平成21年2月25日

    田中市長の写真

    はじめに

    本日から、平成21年茂原市議会第1回定例会を開催いたすこととなりました。
    平成21年度の予算案をはじめ、諸議案の御審議をお願いするに当たり、市政運営の方針について所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆さん方の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
    初めに、我が国の社会経済情勢は、内閣府の月例経済報告によりますと、100年に1度といわれる世界的な金融危機の深刻化や株式・為替市場の大幅な変動により景気は急速に悪化しており、当面この状況が続くとみられております。新聞報道等で連日取り上げられておりますように、急速な減産、大幅な雇用調整によるいわゆる「派遣切り」など、我が国の経済を取り巻く環境はかなり厳しい状況となっております。
    政府は平成21年度の予算編成に当たり、世界的な経済金融危機にあって、国民生活と日本経済を守るための政策を大胆に実行するとしており、当面は景気対策との観点から、20年度第一次補正予算、第二次補正予算、21年度当初予算と切れ目なく連続的に施策を実行するとしております。また、政策の必要性をゼロベースで精査し、行政支出全般を徹底して見直すことにより、財政支出の抑制に繋げるとしております。平成21年度の国の一般会計予算案を見ますと、予算規模は88兆5,480億円で対前年度伸び率6.6%となっております。
    さて、本市の財政状況についてですが、平成20年度は財政健全化計画の3年度目となり、中間年度を迎えました。本計画につきましては、計画期間の5年間に歳入の増収策と歳出の削減策を講ずることにより収支均衡を図るため、総額で約158億円の効果を生み出す目標を掲げ、計画の確実な進捗を図ってまいりました。平成18年度から平成20年度までの3年間の進捗状況は、計画額の約96億円に対して効果額は約75億円を見込んでおり、進捗率は77.5%となっております。
    私といたしましては、本計画を基本に据え、引き続き行財政改革を着実に実行するとともに、歳入の確保、歳出の抑制を念頭に、聖域なき経費削減と事業の選択・集中を断行し、大胆に着実に、茂原市の未来を見据えた改革を進めてまいりたいと考えております。
    こうした中、平成21年度の予算編成に当たりましては、歳入の大宗を占める税収が景気の大幅な後退を受けて大きく減収となる見込みである一方、歳出面では扶助費など社会保障費の伸びが見込まれ、厳しい財政状況が続くと予測されることから、歳入につきましては市税収入及び税外収入の可能な限りの確保に引き続き努力することとし、歳出につきましては各部局が自主的に事業の取捨選択を行うことができるよう、一般財源の枠配分方式を昨年度に引き続き採用するとともに、既存の制度及び施策の見直しや経常経費の一層の節減に努めたところであります。
    次に、本市の重要施策について御説明申し上げます。

    教育文化

    まず、教育文化について申し上げます。
    学校施設の環境整備につきましては、安全性、緊急度等に配慮しながら計画的に実施し、子どもたちが安心して学習のできる環境づくりに努めてまいります。
    特に耐震化につきましては、対象物件42棟のうち8棟の耐震診断を終え、現在5棟の診断を行っており、残りの耐震診断についても計画的に実施してまいります。また、診断結果に基づき、萩原小学校校舎及び東中学校、茂原中学校の屋内運動場の改築工事並びに本納中学校校舎の補強工事を実施してまいります。
    経済的理由により、高等学校及び大学への就学の困難な者に対して行う奨学資金貸付事業につきましては、本年度は173名の学生が利用しております。現下の社会経済情勢を受けて借入れ希望者の増加が見込まれますので、制度の適正な運用に努め、就学を困難とする方々に対する支援を図ってまいります。
    学校教育につきましては、平成23年度から完全実施となる新学習指導要領の趣旨に沿って、児童生徒に基礎的・基本的な知識技能を確実に身に付けさせるとともに、自ら学び自ら考える力などの「生きる力」を育むため、個性を尊重しながら一人一人の能力や適正に応じた教育を推進してまいります。
    特に国際教育につきましては、今まで4人のALTを中学校中心に配置しておりましたが、更に3人を増員し、小学校の5・6年生で始まる英語活動の全授業時間についてもALTを配置してまいります。また、昨今注目されている特別支援教育につきましては、さまざまな障害を持つ児童生徒の支援に当たる特別支援教育支援員を、小学校3校に加え中学校3校にも配置してまいりたいと考えております。
    教育相談につきましては、スクールカウンセラー、心の教室相談員との連携を図りながら相談体制の充実を図るとともに、引き続き適応指導教室による不登校児童生徒のための適応指導や心のケアに取り組み、学校復帰への支援に努めてまいります。
    学校内外における児童生徒の安全につきましては、関係機関等との連携によるパトロールの実施や危機管理マニュアルに沿った避難訓練の実施等により、その対策に努めてまいります。また、学校評議員制度や学校支援ボランティア制度の充実を図り、学校と地域の連携を深めながら開かれた学校づくりを一層推進するとともに、地域全体で子どもたちの健全な育成を担う環境づくりを進めてまいります。
    幼稚園教育につきましては、幼児一人ひとりの発達に応じて豊かな感性と思いやりの心が育つよう保育内容の充実に努めるとともに、少子化対策を進める観点から、幼稚園機能を活かした子育て支援事業の充実を図ってまいります。
    生涯学習につきましては、生涯学習推進計画の基本理念である「楽しく学び、いきいきとふれあう、活力あふれる市民生活の創造」を目指し、市民の自発的な学習活動を積極的に支援するなど、市民と行政が一体となって生涯学習を推進してまいります。
    社会教育事業につきましては、社会教育関係団体と一層の連携を図り、人づくりを重点的に捉え、社会教育の振興に努めてまいります。
    文化・芸術につきましては、市民に優れた芸術文化に触れる機会を提供するとともに、文化団体の育成を図り、市民文化の向上に努めてまいります。また、市内の貴重な文化財の保護保存や伝統文化の維持継承に努め、貴重な文化遺産や郷土の歴史・文化を後世に伝えてまいります。
    体育行政につきましては、生涯スポーツの観点に立ち、子どもから高齢者に至る各年齢層を対象に「市民1人1スポーツ」を目指して、誰もが参加できるスポーツ・レクリエーションの普及を図り、スポーツの日常化及び継続化を推進してまいります。
    平成22年開催の「ゆめ半島千葉国体」では、本市はバレーボール競技の成年女子6人制と成年男子9人制、デモンストレーション行事のウォークラリーの会場となります。国民のスポーツの祭典に相応しい大会となるよう、関係機関と連携を図りながら大会準備に万全を期してまいります。また、21年度はリハーサル大会を実施いたします。
    公民館につきましては、地域住民の自主的な学びの場であることから、地域コミュニティづくりを推進する中核施設としての役割を果たしてまいります。
    図書館につきましては、国民の活字離れが進んでいる中、読む力、書く力及びこれらの力を基礎とする言語力の向上が求められ、図書館の役割がますます重要視されておりますので、生涯学習の拠点施設として、さらに資料の充実を図るとともに、インターネットを活用したさまざまな情報を誰でも得られる体制づくりに努めてまいります。

    健康福祉

    次に、健康福祉について申し上げます。
    茂原駅エレベーター設置事業につきましては、3月末に下りホーム用のエレベーター1基が完成し、5月上旬までに上りホーム用のエレベーターが完成すると聞いております。このエレベーター設置により、茂原駅のバリアフリー化が推進され、更に利用者の利便が図られるものと思っております。
    障害者福祉につきましては、障害のある方の生活全般に関わる幅広い分野の施策を総合的に推進する基本的な計画として、平成20年度から平成29年度の10ヵ年を期間とする茂原市障害者基本計画を策定いたしました。また、身体・知的・精神の三障害の一元化に対応したサービス提供基盤の充実を図るため、平成21年度から平成23年度の第2期茂原市障害福祉計画も併せて策定したところであります。これらの計画に基づき、地域で障害者が安全・安心に暮らせる環境づくりに努めてまいります。更に平成21年度からは、新たに障害者グループホーム運営費補助事業を実施してまいります。生活保護行政につきましては、景気の後退により雇用情勢は急激に悪化しており、今後、労働者の失職による生活保護の相談が増加することが予想されますので、失職者に対する支援、助言等を講じてまいります。
    高齢者福祉につきましては、高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画の見直しを行い、平成21年度を初年度とする新たな3か年計画を策定いたしました。高齢者の方々が住み慣れた地域で、いつまでも元気で暮らせるよう介護、福祉、健康、医療などさまざまな面から支える総合的な計画として、施策の推進に努めてまいります。
    児童福祉についてですが、放課後児童健全育成事業につきましては、萩原小学校の校舎改築に併せ、萩原学童クラブの専用施設を学校敷地内に確保するとともに、民設民営の学童クラブについては、保護者からの要望により公設民営型に運営形態を変更し、指導力の向上及び安全管理の充実を図ってまいります。
    児童遊園につきましては、職員による定期点検や自治会からの通報・要望などにより、今後も遊具の適正な維持管理に努めてまいります。
    母子保健につきましては、少子化対策の一環として、本年4月より妊婦健康診査の公費負担回数を従前の5回から14回へ引き上げ、妊婦の健康管理の充実及び経済的負担の軽減を図ってまいります。なお、4月前に母子健康手帳を取得された妊婦の方には、妊娠周期に応じた健康診査を考慮してまいります。
    国民健康保険事業につきましては、医療・保険制度を取り巻く環境が様変わりする中で、県と連携を取りながらこれらの改正に適切に対応するとともに、被保険者資格の適用適正、国民健康保険税の収納率向上に努めてまいります。
    また、昨年の4月より保険者に義務付けられました特定健康診査及び特定保健指導につきましては、2年目を迎え、より多くの方に受診していただけるよう努めてまいります。
    長生郡市の救急医療につきましては、本地域における二次待機病院の空白の解消を図るべく種々検討をしてまいりましたが、このほど二次待機病院の医師、看護師等の確保の見通しが立ったこと、長柄町の福島孝徳記念クリニックの増床配分許可に伴い、同クリニックの受持ち日数が増えることなどにより、4,5月頃には空白日の解消が図れる見通しとなりました。また、一日も早い救急医療体制の整備を図るため、夜間急病診療所医師報酬や二次待機病院委託料などの行政負担額の見直しを行い、圏域住民の医療体制に対する不安を解消してまいります。

    生活環境

    次に、生活環境について申し上げます。
    準用河川の乗川の整備につきましては、赤目川改修工事が合流点に達し、乗川の改修工事が着工可能になるまでの間、用地買収を積極的に進めてまいります。
    排水整備につきましては、緊急度の高い地域から逐次整備し、排水不良箇所の解消に努めてまいります。
    公共下水道事業につきましては、処理場施設の第4期改築計画に基づき、引き続き改築工事を実施してまいります。また、合流改善事業といたしまして、本年度から2ヵ年で雨水滞水池の整備を進めてまいります。
    農業集落排水事業につきましては、処理施設、管路施設の適正な維持管理に努めるとともに、水洗化の普及促進に努め、公共水域の水質保全及び農村生活環境の改善を図ってまいります。
    次に緑化についてですが、都市公園につきましては、市民の皆さんが常に快適で安心して利用できますよう、老朽化した施設の改修に努めてまいります。また、茂原公園第2駐車場の整備を行ってまいります。
    県立長生の森公園整備事業につきましては、希少動植物追跡のための自然環境調査及び実施設計に基づく調整池工事が予定されておりますが、平成29年度までの完成に向け引き続き県と連携し、早期の供用開始を目指してまいります。
    花のまちづくりにつきましては、茂原市花いっぱい運動推進協議会を中心に市民、企業及び行政が一体となって四季折々の草花を植栽し、潤いに満ちた花のあるまちづくりに努めるとともに、市の花「コスモス」の普及促進に努めてまいります。
    環境衛生につきましては、持続可能な社会を形成するため、今後も資源循環型社会の実現を目指し、ごみの発生抑制、再使用、分別リサイクルの「3R(スリーアール)活動」を積極的に推進してまいります。また、生活排水による公共用水域の水質汚濁防止を図るため、単独浄化槽や汲取り便槽から合併処理浄化槽への転換設置の促進に努めてまいります。
    地球規模で環境問題となっております地球温暖化対策につきましては、茂原市地球温暖化対策実行計画に基づき、全庁的に温室効果ガスの排出抑制等に取り組んでおりますが、市民の皆さんにも、積極的な取り組みをしていただけるよう、情報の発信及び環境NPO等の活動支援に努めてまいります。
    防災対策につきましては、全国瞬時警報システムと防災行政無線の接続を行うとともに、適切な運用管理に努めてまいります。また、災害による被害の軽減及び拡大防止を図るため、地域防災訓練を実施し、市民の防災意識の高揚を図るとともに、自主防災組織の組織率の向上を図り、市民と行政が一体となった防災活動の推進に努めてまいります。
    防犯対策につきましては、防犯灯や防犯看板の設置により犯罪の起こりにくい環境を整備するとともに、防犯関係団体と連携して防犯パトロールを実施し、地域住民、とりわけ児童・生徒の安全確保に努めてまいります。また、高齢者を狙った振り込め詐欺は大きな社会問題となっており、茂原警察署管内の平成20年での被害額は30件の4,978万円で、平成19年の約2倍となっているとのことであります。本市では、自治会への回覧文書、ホームページ、防災無線などを通じて市民に注意を呼びかけておりますが、更に各家庭の電話機周辺に掲示していただく「注意プレート」を作成し、啓発に努めてまいります。
    交通安全施設等整備につきましては、自転車や歩行者の安全を確保するための歩道を整備し、見通しの悪い箇所や危険な交差点にはカーブミラー、ガードレール、警戒標識等の交通安全施設の整備を進めてまいります。

    都市基盤

    次に、都市基盤について申し上げます。
    適正な土地利用につきましては、都市計画マスタープランの推進に向け、現在、市民会議において土地利用等に係る提言書の取りまとめを行っております。本提言については今後の計画策定に反映させるとともに、引き続き市民との協働によるまちづくりに取り組んでまいります。
    茂原駅前通り地区土地区画整理事業につきましては、平成20年度末での進捗率は、総事業費の25.3%を見込んでおりますが、引き続き建物移転及び街区整備等を実施し、本市の中心商業軸にふさわしい街並み形成と市街地の活性化が図れるよう、地元「まちづくり推進協議会」とも連携を取りながら事業を進めてまいります。
    道路網の整備につきましては、道路は国民生活や経済・社会活動を支える最も基礎的なインフラですので、その建設促進に積極的に取り組んでまいります。
    おかげさまで、圏央道茂原・木更津間28.5kmにつきましては、一部供用開始されておりますが、未供用区間21.3kmにつきましても、平成22年度供用開始に向けて急ピッチで工事が進められております。また、東金・茂原間21.6kmにつきましても全線にわたり工事が発注されており、茂原・木更津間との同時供用を目指し、事業が進められております。
    圏央道にアクセスいたします県道五井本納線につきましては、柴名地先において工事が行われておりますが、圏央道の供用開始に合わせ、事業の促進を図るとのことであります。
    茂原・一宮・大原道路、いわゆる長生グリーンラインにつきましては、国道409号千田交差点から圏央道(仮称)茂原長南インターチェンジまでの連絡道1kmの道路工事が進められており、茂原区間につきましては設計協議が予定されているとのことであります。
    生活関連道路の整備につきましては、緊急性及び投資効果等を勘案しながら実施してまいります。また、近年各地で問題とされております橋梁の老朽化につきましては、事故防止対策や延命化を図るための調査研究を進めてまいります。
    街路事業につきましては、イオンリテール株式会社が現ジャスコの東側に大型ショッピングセンター建設を予定しておりますので、その進捗に併せて「桑原梅田線」の整備を推進してまいります。
    バス輸送の整備についてですが、路線バス対策につきましては、平成20年度より茂原市、白子町、大網白里町を運行する茂原・白里線及び本納・白子線について、3市町の助成により存続維持を図ったところでありますが、平成21年度より茂原駅から長生村を経由して睦沢町へ向かう茂原駅・上市場線についても、バス事業者において路線廃止の決定がされておりますので、通勤通学者及び交通弱者対策として、茂原市・睦沢町・長生村の3市町村で必要な助成を行うことにより、生活路線の維持・確保に努めてまいりたいと考えております。

    産業振興

    次に、産業振興について申し上げます。
    農政についてですが、米価の低迷、農業従事者の高齢化及び担い手不足など、農業を取り巻く環境は非常に厳しい情勢となっております。特に、農業従事者の減少、高齢化等が加速している中で、農地の遊休化も進んでおります。
    農業の持続的な発展のためには農地の保全、人の育成が重要でありますので、認定農業者制度を活用して人材の確保を図りながら、活力ある担い手や地域リーダーの育成に努めるとともに、やる気のある担い手への農地利用集積を促進してまいります。
    農業の活性化策と地産地消の拠点となる「旬の里ねぎぼうず」による直売所事業につきましては、組合員の努力により順調な売り上げを続けており、平成20年の年間売り上げは2億1,000万円を超えました。今後も、新鮮・安全・安心な農産物を地元消費者へ供給する拠点として支援してまいります。
    遊休農地対策につきましては、本年1月に茂原市地域耕作放棄地対策協議会を設立し、耕作放棄地解消計画を策定しましたので、本計画に沿って耕作放棄地の再生利用に取り組んでまいります。
    「ひめはるの里」につきましては、昨年の7月から休園にしておりますが、早期の再開を目指して種々検討をしてまいりました。その結果、施設の老朽化により多額の初期投資経費が見込まれること、施設の長期運営により計画的な園内整備が可能なこと、民間の創意工夫を存分に生かせることを踏まえ、更には本市の財政状況を考慮した中で、公の施設としての「ひめはるの里」を廃止し、長期貸付による有効活用を図ってまいりたいと考えております。
    農地や農業用水等の資源を守る地域活動を支援する農地・水・環境保全向上対策事業につきましては、早野及び下太田の2地区で実施しておりますが、平成21年度は更に実施地区を拡大し、農業資源の保全活動を支援してまいります。
    雇用対策につきましては、景気の急激な悪化により離職を余儀なくされた非正規労働者、中高年齢者等の失業者に対する短期の雇用や就業機会の創出を図る事業が、国の緊急雇用創出事業として実施されますので、本市においても本事業を積極的に取り入れ、失業者の雇用創出に努めてまいります。また、安心実現のための緊急総合対策において決定された原材料価格高騰対応等緊急保障制度についても、引き続き迅速に取り組んでまいります。
    商業振興につきましては、千葉県の商業者の地域貢献に関するガイドラインに基づく協議の場の設置について、引き続き茂原商工会議所と連携を図り取り組んでまいります。
    企業誘致につきましては、新規企業の立地及び既存企業の事業規模拡大の促進を図ることが本市の自主財源の確保、産業経済の振興、就業機会の拡大及び市民生活の向上に繋がるものとして、本市の重要施策と位置づけております。現在、企業誘致活動のほか、市内の主要企業を訪問し、企業側のニーズの把握に努めているところであります。また、既存企業の茂原市からの流出を防ぐため、茂原市企業立地促進条例の改正を行い、増設、移転した場合の奨励措置対象地域の拡大や、事業所が新規の常用雇用者を採用した場合の雇用奨励金措置を講じておりますので、一層の企業誘致の推進に努めてまいります。
    観光につきましては、本市の夏の最大イベントであります「茂原七夕まつり」が、記念すべき第55回目を迎えます。市民の皆さんに喜んで参加していただける七夕まつりにしていきたいと考えております。また、4月から茂原市観光協会の事務局が茂原商工会議所から経済部商工観光課内に移管されますので、今後も、本市の観光行政の充実を図るとともに、長生地域観光連盟と協力して地域の観光振興に努めてまいります。

    市民自治

    最後に、市民自治について申し上げます。
    景気後退下における生活支援と地域の経済対策として実施される定額給付金給付事業につきましては、これを盛り込んだ第二次補正予算が先日の国会で成立し、今後の関連法案の成立を待つことになります。
    本市においては、約3万8,000世帯の約9万5,000人の市民の皆さんに14億5,000万円余の給付金が交付されることになります。本事業を円滑に取り組むため、2月1日付で経済部商工観光課に定額給付金給付事務担当を配置しましたが、交付事務に当たっては、全庁的に取組み、万全を期してまいりたいと考えております。
    時代の潮流に合わせた行政の推進につきましては、住民サービスの向上、行政事務の効率化のため、電子政府・電子自治体の基礎となる住民基本台帳カードを平成15年8月より発行しておりますが、本年4月1日より平成23年3月31日の間、カードの交付手数料を無料とし、普及の推進を図ってまいります。戸籍の電算化につきましては、本年11月の稼動を目指し、事業を進めているところであります。これにより、住民サービスの向上、事務の合理化、国が推し進めております電子政府及び電子自治体の土台となる役割を担うことができるなど、多くの効果が期待できるものと考えております。

    以上、市政運営に当たっての所信の一端と主要施策について申し上げました。その結果、一般会計予算の総額は240億3,300万円となり、前年度の骨格予算に政策的経費を計上した6月現計予算に比して22億2,959万6千円、8.5%の減となったところであります。また、特別会計8会計の予算の総額は176億2,024万円となり、前年度の当初予算に比して8億9,197万1千円、4.8%の減となったところであります。

    なお、本定例会に提案申し上げます案件は、予算議案15件、条例議案15件、その他の議案4件の合計34件であります。
    詳細につきましては、それぞれ担当部長から説明させますので、よろしく議審議を賜り、御可決くださるようお願い申し上げます。