ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

あしあと

    施政方針(令和4年3月議会)

    • 初版公開日:[2022年03月04日]
    • 更新日:[2022年3月4日]
    • ID:7044

    ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

     このページでは、令和4年2月22日に開会された令和4年茂原市議会3月定例会において市長が述べた、令和4年度の施政方針についてご覧いただけます。(ウェブサイトへの掲載にあたって、一部編集しております。)

    田中市長の画像

    議場で令和4年度の施政方針を述べる田中市長

    施政方針 令和4年3月定例会 令和4年2月22日

    はじめに

    本日から、令和4年茂原市議会3月定例会を開催することとなりました。議員各位におかれましては、大変お忙しいところ、誠にご苦労様でございます。今定例会におきましては、令和4年度の当初予算案をはじめ、諸議案のご審議をお願い申し上げるところでございます。まずは、私から市政運営に臨む所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

    はじめに、令和4年は「茂原市制施行70周年」を迎える年にあたります。これまで本市を築きあげてこられた先人の皆さまに感謝し、未来へ向けた飛躍の年にするため、時代の潮流を的確に捉え、持続可能なまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。

    次に、新型コロナウイルスワクチンの接種につきましては、2回目接種完了後8か月が経過した方への3回目接種を1月24日から順次開始しておりますが、国の要請を踏まえて、接種券の発送及び予約受付の前倒しを行い、追加接種を加速してまいります。また、医療機関での個別接種に加え、茂原ショッピングプラザアスモを会場とした集団接種を実施し、希望される方が速やかに接種できるよう取り組んでまいります。

    次に、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」につきましては、昨年12月下旬に新たな交付限度額が国から示されたことから、感染症対策や地域経済の活性化に繋がる事業を実施してまいります。

    新型コロナウイルス感染症に関しましては、専門家の見解では、感染拡大の第6波のピークを越えたとのことですが、いまだ収束が見通せない状況でございます。市民の皆さまにはご不便をおかけいたしますが、引き続き感染拡大の防止に全力を尽くしてまいりますので、「3密の回避」「マスクの着用」「手洗い」「換気」など、基本的な感染防止対策の徹底にご協力賜りますようお願い申し上げます。

    次に、令和4年度当初予算案について申し上げます。

    歳入につきましては、前年度から引き続く新型コロナウイルス感染症の影響により、市税の増加を見込めない厳しい状況にあります。

    歳出につきましては、義務的経費である扶助費に加え、新型コロナウイルスワクチン接種事業などの物件費の増加が見込まれます。

    このような中、内水対策関連事業や道路改良事業等の大型事業のほか、老朽化が進む橋梁やトンネルなどインフラ施設の維持にも対応する必要があり、今後も近年頻発している災害への備えを進めながら、将来を見据えた持続可能な財政運営に努めてまいります。

    予算編成にあたりましては、市民の生命、身体及び財産を守るために不可欠な事業のほか、義務的経費や公共施設維持管理などの経常経費を中心に、緊急かつ必要な事業を組み入れた予算としたところでございます。その結果、令和4年度一般会計予算の総額は、309億3,300万円となり、前年度予算と比べ、0.3%の減となりました。特別会計につきましては、国民健康保険事業費等5会計の合計が、204億9,201万4千円となり、前年度比2.1%の増となりました。公営企業会計の下水道事業会計につきましては、収益的収支の収入は、13億9,058万7千円となり、前年度比0.4%の減に、収益的収支の支出は、13億6,752万7千円となり、前年度比0.9%の増に、資本的収支の収入は、6億5,671万2千円となり、前年度比16.9%の減に、資本的収支の支出は、11億9,815万9千円となり、前年度比7.4%の減となりました。

    次に、令和4年度の主要施策について申し上げます。

    教育文化

    はじめに、教育文化について申し上げます。

    社会で生きる力の育成につきましては、GIGAスクール構想に基づき、生徒に一人一台ずつ配備されたタブレットを使用した授業を推進しております。今後も、教職員のスキルアップを図り、充実したICT教育が展開されるよう努めてまいります。

    教育環境の整備につきましては、1月に策定いたしました「茂原市学校再編第二次実施計画」に基づき、小中学校の再編を進めてまいります。

    スポーツ環境の充実につきましては、市民体育館のメインアリーナに空調設備を設置し、本市のスポーツ活動の拠点としてふさわしい充実した施設となるように整備を進めてまいります。

    伝統文化の維持継承につきましては、市制施行70周年を記念し、昭和41年以来となる、新しい市史の第一巻を刊行いたします。本市の歴史的変遷を明らかにするとともに、郷土愛を育み、後世に歴史を継承するため、第二巻以降も今後順次刊行してまいります。

    健康福祉

    次に、健康福祉について申し上げます。

    地域福祉活動の基盤づくりにつきましては、拠点施設である地域福祉センターの老朽化が進んでおりますので、利用者が快適に利用できるよう、適宜、必要な整備・修繕等を実施してまいります。

    質の高い保育・幼児教育の提供につきましては、市内で2例目の公私連携施設となる「もばら空と杜(もり)のこども園」が4月に開園いたします。本園は、公立保育所2園と幼稚園1園を統廃合した上で民間に移管するもので、今後も運営法人と連携を図りながら適切な支援を行ってまいります。

    また、多様な保育ニーズに合わせたきめ細やかな保育サービスを提供するため、公立保育所における一時預かり事業の拡充を行うとともに、学校施設を活用した学童クラブの整備に努めてまいります。

    高齢者福祉の充実につきましては、関係機関との連携強化を図りながら、「高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画」に基づき、「地域包括ケアシステム」の深化・推進に努めてまいります。

    予防接種の充実につきましては、平成25年6月から積極的勧奨を差し控えていた子宮頸がんワクチンの接種について、4月から勧奨を再開することとなりました。対象年齢の市民等に対して個別勧奨を行い、接種を進めてまいります。また、風しんの追加的対策につきましては、国において、令和3年度までとしていた時限措置の3年間延長が決定されました。引き続き、対象者への勧奨等を行い、風しんの抗体保有率向上に努めてまいります。

    産業振興

    次に、産業振興について申し上げます。

    生産基盤の整備につきましては、農業・農村の有する多面的機能の維持、発展を図るため、市内26組織が行う水路、農道等の管理などの共同活動に対して支援を行い、地域資源の適切な保全管理をより一層推進してまいります。

    農地の確保につきましては、地域農業の将来像を明確にする「人・農地プラン」を、市内3地区において策定いたしました。引き続き策定を支援し、農地の集積と担い手の確保に努めてまいります。

    林業の振興につきましては、森林環境整備基本計画に基づき、所有者への意向調査や市内民有林の適切な保育・管理を実施してまいります。

    中小企業の支援につきましては、コロナ禍における事業継続に向けた、国や県の制度周知に努めてまいります。また、起業・創業の支援につきましては、学ぶ機会の確保等の充実を図ってまいります。

    観光資源の整備につきましては、本市の産業や伝統などを新たな観光資源としてとらえ、関係団体と連携して開発することで、持続可能な観光の取り組みを進めてまいります。また、本市の魅力を伝える新しい観光パンフレットの作成に加え、スマートフォン向け観光アプリケーションの開発を行うなど、効果的な情報発信による観光客誘致に努めてまいります。

    シティプロモーションの推進につきましては、ロケツーリズムに取り組む4市町が連携して製作を支援した全国公開映画「今はちょっと、ついてないだけ」が4月8日に公開となります。この実績を活かし、今後も「千葉もばらロケーションサービス」を中心に、市内で撮影された作品を通じて、地域の魅力の発信と経済の活性化を図ってまいります。

    安全安心

    次に、安全安心について申し上げます。

    防災体制の充実につきましては、防災行政無線電波環境改善工事を実施するとともに、戸別受信機の整備を推進することで、災害時における情報伝達手段の確保に取り組んでまいります。また、地域防災力の向上を目的とした「災害対策コーディネーター養成講座」を実施し、災害時に地域の防災リーダーとして活躍できる人材の養成に努めてまいります。

    生活道路の整備につきましては、千葉県の一宮川改修事業で支障となる明治橋について、架け替え工事に着手してまいります。また、道路インフラ施設の維持管理につきましては、各修繕計画に基づき事業を実施してまいります。

    道路においては、市道3級5154号線の小林地先 他2箇所の舗装補修を、橋梁においては、国府関地先の夏身(なつみ)橋 他1箇所の修繕工事と、市内58橋の点検を、またトンネルにおいては、長尾地先の御領(ごりょう)トンネル 他2箇所の修繕工事と、押日地先の細田(ほそだ)トンネル 他1箇所の補修設計業務委託を実施してまいります。

    令和元年10月25日の大雨による浸水対策につきましては、千葉県により、一宮川中流域での河道断面の拡大や、第二調節池増設の掘削工事等が本格的に進められるとともに、赤目川につきましても、引き続き、河川改修事業が進められているところでございます。

    準用河川等につきましては、乗川(のりかわ)及び、緑園台調整池の浚渫をはじめ、排水路の補修及び草刈りを実施し、適正な維持管理に努めてまいります。

    また、2月18日に開催されました、流域市町村及び千葉県からなる第3回一宮川流域治水協議会において、各市町村部会における流域対策の検討状況や今後の進め方について協議が行われました。その中で、茂原市としては、中長期的対策として行われている、一宮川水系の工事については感謝申し上げましたが、短期的な対策として、目に見える形で少なくとも1m強の堤防嵩上げを改めて強く要請したところでございます。既に、県には何度となく強く要請をしておりますが、受け入れられていない状況であり、また、その理由についても未だに回答が得られておりません。従いまして、短期的な水害対策が不十分であることについて、非常に危惧しているところでございます。

    本市が実施する内水対策につきましては、現在進めている早野排水機場及び鷲巣稲荷前(わしのすいなりまえ)水門の排水ポンプ整備の早期完成に向けて、鋭意取り組むとともに、新たに渋谷排水機場へ水位計を設置するなど、各排水機場の適正な管理に努めてまいります。また、ため池の洪水調節機能の強化による防災・減災対策に取り組んでまいります。

    今後も、流域町村及び千葉県と連携し、早期に浸水被害の軽減が図れるように取り組んでまいります。

    交通安全対策の推進につきましては、令和3年度、新たに策定いたしました「第11次茂原市交通安全計画」に基づき、茂原警察署など関係機関と連携し、交通事故の無い、安全で安心なまちづくりに取り組んでまいります。また、安全安心な歩行空間の整備につきましては、本納中学校北側の市道1級17号線、他1路線の歩道整備を進めてまいります。

    消費生活の向上につきましては、今後も引き続き、消費生活センターの相談体制の維持・強化に努め、消費者行政に全力で取り組んでまいります。

    都市環境

    次に、都市環境について申し上げます。                      

    適正な土地利用の推進につきましては、令和5年度から14年度までの10年間における短期・中期的な都市づくりの方向性を示し、本市の将来像とその実現に向けた道筋を明らかにする、都市計画マスタープランの策定に取り組んでまいります。

    秩序ある市街地整備の推進につきましては、茂原駅前通り地区土地区画整理事業の進捗率が、本年度末に事業費ベースで約44.8%となる見込みでありますので、引き続き、早期完成に向けて事業の推進に努めてまいります。また、組合施行の茂原市ゆたか土地区画整理事業につきましては、換地処分が完了し、事務が順調に進んでおります。引き続き、関係機関と連携し、令和4年度末の解散に向けた業務を支援してまいります。

    道路網の整備につきましては、都市計画道路 桑原(くわはら)八千代(やちよ)線の一部供用開始を目指し、JR茂原駅周辺の利便性の向上を図ってまいります。

    地域公共交通網の整備につきましては、人口減少や高齢化の進展など社会環境が大きく変化している中、本市にとって望ましい公共交通の姿を明らかにする地域公共交通計画の策定に取り組んでまいります。

    公共下水道の整備につきましては、ストックマネジメント計画に基づいた処理場、ポンプ場及び管渠施設の一体的な改築更新等を継続的に実施し、適切な維持管理に努めてまいります。

    農業集落排水事業につきましては、平成28年度に作成した経営戦略の見直しを行いながら、処理施設、管路施設の機能強化対策に取り組むとともに、水洗化の普及促進に努め、公共用水域の水質保全及び農村環境の改善を図ってまいります。

    公園の整備につきましては、利用者の安全に配慮した遊具の点検をはじめとする適正な維持管理に努めてまいります。また、茂原公園において、弁天湖の護岸改修工事の実施に加え、サクラの外科治療による樹勢回復を行うなど、多くの皆さんに利用していただけるよう整備を進めてまいります。

    持続可能な資源循環型社会の形成につきましては、リデュース・リユース・リサイクルの「3R」を推進し、生活環境の保全と公衆衛生の向上に努めてまいります。

    協働推進

    次に、協働推進について申し上げます。 

    広報活動の充実につきましては、情報伝達手段が多様化していることから、新たなSNSの活用など、より効果的な情報発信に努め、市民の利便性及び満足度の向上を図ってまいります。

    市民の市政参加の機会充実につきましては、「市長への手紙」、「市長と話し合う会」など、広く意見を聴く機会を設け、市民の声が市政に届くよう努めてまいります。

    市民活動の促進につきましては、これまでに32の市民活動団体を認定し、行政との協働による提案事業や、市民活動団体によるまちづくり事業に対して補助を行うなど支援してまいりました。今後も、感染症予防と市民活動の両立を支援し、活発な地域活動の推進に努めてまいります。

    行政改革と情報化の推進につきましては、デジタル技術の活用により、市民の利便性向上と業務の効率化、生産性の向上を図るDXを推進するため、令和3年度中に「DX推進基本方針」を策定いたします。今後も、時代の変化に適切に対応し、課題の解決に資するよう、情報化を推進してまいります。

    以上、市政運営にあたっての所信の一端と主要施策について申し上げました。