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    施政方針(令和2年3月議会)

    • [2020年4月1日]
    • ID:5793

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     このページでは、令和2年2月19日に開会された令和2年茂原市議会3月定例会において市長が述べた、令和2年度の施政方針についてご覧いただけます。(ウェブサイトへの掲載にあたって、一部編集しております。)
    議場で令和2年度の施政方針を述べる田中市長

    議場で令和2年度の施政方針を述べる田中市長

    施政方針 令和2年3月定例会 令和2年2月19日

    はじめに

     本日から、令和2年茂原市議会3月定例会を開催することとなりました。議員各位におかれましては、大変ご多忙のところ誠にご苦労様でございます。今定例会におきましては、令和2年度の当初予算案をはじめ、諸議案のご審議をお願い申し上げるところでございます。まずは、私から市政運営に臨む所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

     平成28年4月に3期目の市政をスタートさせ、はや4年が過ぎようとしております。この間、私は山積する行政課題の解決を図り、「茂原市総合計画」において将来都市像として掲げる“ゆたかなくらしをはぐくむ「自立拠点都市」もばら”を目指し、「すべての市民が住んで良かったと思えるまち茂原」の実現に向け、全力を尽くしてまいりました。また、全国的な課題であります、人口減少・少子高齢化対策として、「茂原市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、さまざまな施策を推進してまいりました。

     市民の生活環境向上のための主な取り組みといたしましては、未来を担う子どもたちが安心して学ぶことのできる環境確保のための、小中学校等への空調設備の設置や、学校給食センターの建設、妊娠から出産、産後まで切れ目のない母子支援を実施するための「産前産後サポートセンター」の開設、新たな雇用の場の創出や地域経済活性化のための「茂原にいはる工業団地」への企業立地、交通の利便性向上のための「茂原長柄スマートインターチェンジ」の開通、さらには行財政改革を推進し、債務の縮減に努め、災害等に対応するための財政調整基金への積み増しを実行してまいりました。本年は、次期「茂原市総合計画」を策定し、次の時代に向け、さらなる施策の推進に努めてまいりたいと考えております。

     次に、令和2年度当初予算案について申し上げます。

     歳入につきましては、法人市民税法人税割の税率改正による法人市民税の減額はあるものの、大手企業の設備投資や新築家屋の増による固定資産税の増額により、市税全体で増収が見込まれます。

     歳出につきましては、義務的経費である障害福祉費や生活保護費などの扶助費に加え、庁舎設備改修工事、市民体育館大規模改修工事や本納小学校校舎建設工事などの投資的経費の大幅な増加が見込まれます。

     このような中、公共施設の統廃合や長寿命化対策を進め、維持管理費の圧縮を図ることが喫緊の課題であり、将来を見据えた持続可能な財政運営を行う必要があることから、引き続き厳しい財政運営を強いられるものと考えております。

     予算編成にあたりましては、度重なる災害への対応を最優先とし、住民サービスの維持や事業の継続、災害対応に不可欠な予算を組み入れながら、義務的経費や公共施設維持管理などの経常経費を中心に緊急かつ必要な事業を組み入れた予算としたところでございます。その結果、令和2年度一般会計予算の総額は327億6,400万円となり、前年度予算と比べ9.0%の増となりました。

     特別会計につきましては、国民健康保険事業費等5会計の合計が195億9,173万6千円となり、前年度比3.1%の増となりました。

     公営企業会計の下水道事業会計につきましては、

    収益的収支の収入は14億719万4千円となり、前年度比4.5%の増に、

    収益的収支の支出は13億1,690万3千円となり、前年度比4.2%の増に、

    資本的収支の収入は14億7,362万7千円となり、前年度比45.4%の増に、

    資本的収支の支出は19億8,608万8千円となり、前年度比32.2%の増となりました。

     令和元年10月25日の大雨等により発生した被害を受けての対応につきましては、早期の浸水対策として千葉県が二級河川内の竹木伐採や堆積土撤去を梅雨時期前までの完了に向け、順次実施しているところでございます。

     更に、中長期の浸水対策としての抜本的な治水対策を早期に実現させるため、昨年12月25日には千葉県に、本年2月14日には国土交通省、財務省並びに地元選出の衆参国会議員に要望活動を実施いたしました。また、1月29日には、一宮川流域における浸水対策を流域一貫で取り組むため、千葉県及び流域市町村から構成される「一宮川流域減災対策会議」を設置したところでございます。市といたしましては、内水対策事業の更なる推進を図るとともに、災害を未然に防止するため、老朽化した「ため池」を対象に、決壊防止と洪水調整機能向上に資する堤体(ていたい)改修等の整備を実施してまいります。

     災害廃棄物の処理については、沢井製薬株式会社所有地に設置した仮置場の廃棄物の搬出が1月27日に完了しましたので、跡地利用に支障をきたさないよう、瓦礫(がれき)土砂(どしゃ)撤去工事や土壌調査を実施してまいります。

     農業関連については、施設の復旧等農業の再開に向けた支援に取り組んでまいります。

     商工業関連については、被災した中小企業への施設修繕等に対して実施する千葉県の補助制度に上乗せする形で補助を行い、事業の再開や継続を支援してまいります。

     次に、令和2年度の主要施策について申し上げます。

    教育文化

     はじめに、教育文化について申し上げます。

     教育施策の基本方針である「茂原市教育施策の大綱」につきましては、令和2年度が計画の最終年度となることから新たな大綱の策定に着手いたします。

     教育環境の整備につきましては、市内小・中学校及び幼稚園の空調設備設置工事が3月をもって完了する予定です。今年の夏からは、より良い学習環境が提供できるとともに、子どもたちの健康保持が図れるものと考えております。今後も、児童生徒の安全で安心な教育環境の確保に努めてまいります。

     学校再編につきましては、西陵中学校が3月末をもちまして冨士見中学校と統合し閉校いたします。開校以来、地域の拠点として多くの皆さまから愛されてきた27年間の思い出を偲(しの)び、閉校記念式典を3月に執り行う予定でございます。

     スポーツ環境の充実につきましては、令和2年度、市民体育館のメインアリーナの天井改修などの安全対策や、トイレ、シャワー室を改修する大規模改修工事を実施し、利用者の安全性の確保と利便性の向上を図ってまいります。

     新市民会館の建設につきましては、令和元年10月25日の大雨により建設予定地である「市民会館・中央公民館敷地」が浸水被害を受けたことから、改めて建設候補地について検討の必要があると考えております。

    健康福祉

    次に、健康福祉について申し上げます。

     児童福祉の充実につきましては、令和2年度から令和6年度までを計画期間とする「第2期茂原市子ども・子育て支援事業計画」を策定しましたので、計画に基づき、幼児期の総合的な教育・保育の充実を図り、地域の子ども子育て支援の推進に努めてまいります。また、認定こども園の整備につきましては、昨年12月に(仮称)南部認定こども園の運営事業者が決定いたしました。今後は、ほのおかこども園は令和3年4月、(仮称)南部認定こども園は令和4年4月の開園に向け準備を進めてまいります。

     高齢者福祉の充実につきましては、令和2年度が「高齢者保健福祉計画・第7期介護保険事業計画」の最終年度となりますので、その評価・見直しを行うとともに、現在実施しております「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」の結果を踏まえ、次期計画を策定し「地域包括ケアシステム」の深化(しんか)・推進を図ってまいります。

     障害者福祉の充実につきましては、令和2年度が「第5期障害福祉計画」、「第1期障害児福祉計画」の最終年度となりますので、その検証を行うとともに、国・県の動向も踏まえ、次期計画を策定し、障害のある人、ない人がともに安心して暮らせる「地域共生社会」の実現に向け施策を推進してまいります。

     成人保健事業の充実につきましては、風しんの追加的対策について、国の指針に基づく無料での抗体検査及び予防接種の対象に、4月より昭和37年4月2日から昭和47年4月1日生まれの男性を追加し、抗体保有率の引き上げに努めてまいります。

    生活環境

    次に、生活環境について申し上げます。

     生活道路の整備につきましては、「舗装修繕計画」及び「橋梁長寿命化修繕計画」に基づき事業を実施しております。道路においては市道3級9132号線(下永吉地先)他1箇所の舗装補修を、橋梁においては国の交付金等を最大限活用し観音前橋(緑町地先)の修繕及び10橋の点検を実施してまいります。

     また、歩道の整備について、新治小学校北東側の市道1級16号線(下太田・柴名地先)の交差点改良に伴う工事を実施いたします。

     公園の整備につきましては、茂原公園再生事業として引き続き桜の外科治療による樹勢回復や山野草の生育など、四季折々の新たな魅力づくりを図り、市民の利用増加につながる公園づくりを推進してまいります。

     持続可能な循環型社会形成の推進につきましては、リデュース・リユース・リサイクルの「3R」の推進を図るとともに、ごみ排出量削減のため市民等への啓発や意識改革に努めてまいります。

     地球温暖化対策につきましては、昨年4月に策定した「第二次茂原市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」の周知を図り、市民や事業所等による温室効果ガス削減に向けた取り組みの促進に努めてまいります。

     防災体制の充実につきましては、災害発生時における市民への迅速かつ的確な情報伝達を図るため、防災行政無線のデジタル化への更新を行うとともに、戸別受信機の整備を推進いたします。また、水害の危険箇所を認識し、確実に避難していただけるよう、新たな「茂原市洪水ハザードマップ」を配布するとともに、住民参加型の地域防災訓練を「高師地区」において実施し、防災意識の高揚と発災時における地域住民の対応力の向上を図ってまいります。

     防犯体制の充実につきましては、防犯カメラの設置や「防犯ボックス」勤務員による市内全域のパトロール及び茂原市防犯組合等との合同パトロールの実施により防犯体制を強化し、安全で安心なまちづくりに取り組んでまいります。

     消費生活の向上につきましては、今後も引き続き消費生活センターの相談体制の維持・強化に努め、消費者行政に全力で取り組んでまいります。

     空家等への対策につきましては、現在策定している「茂原市空家等対策計画」に基づき、空家の管理や活用に対する支援を検討し、市民の生活環境の保全や空家の利活用を図ってまいります。

    都市基盤

     次に、都市基盤について申し上げます。

     適正な土地利用の推進につきましては、「茂原市太陽光発電設備の設置及び管理に関する指導要綱」を4月から施行することで、生活環境や自然環境に与える影響に配慮してまいります。

     秩序ある市街地整備の推進につきましては、茂原駅前通り地区土地区画整理事業の進捗率が本年度末に事業費ベースで約42%となる見込みでございますので、共同利用化等による街区の高度利用を検討し、早期完成に向け事業の推進に努めてまいります。

     広域幹線道路の整備促進につきましては、県が整備する「長生グリーンライン」において、台田・立木地区の用地買収が進められており、また、野牛地区の4号橋(きょう)の橋台(きょうだい)付近の地盤改良工事が3月中に終了する予定と伺っております。

     県道正気茂原線と市道1級28号線を結ぶ千町地先の交差点改良については、今月、地元説明会を開催したところです。

     アクセス道路の整備につきましては、茂原にいはる工業団地に接続する市道1級15号線(下太田地先)において、交差点改良工事を実施しておりますので、引き続き整備を進め圏央道等へのアクセス向上を図ってまいります。

     都市計画道路の整備につきましては、桑原八千代線、小林浜町線において、それぞれ2件ずつの事業用地取得を予定しており、今後も用地の確保に努め、事業の推進を図ってまいります。

     茂原長柄スマートインターチェンジにつきましては、今月16日に開通しましたので、地域産業の活性化、救急医療施設までの搬送時間短縮、災害時の道路ネットワークの機能強化等が図られるものと考えております。今後も、千葉県や長柄町など関係機関と更なる連携を図り利用促進に取り組んでまいります。

    産業振興

     次に、産業振興について申し上げます。                      

     生産基盤の整備につきましては、農地等の冠水被害を防止するため、清水地区の排水機場整備について早期事業化を目指してまいります。

     農用地の保全につきましては、農業・農村の有する多面的機能の維持、発展を図るため、26地域の共同活動に対して支援を行い、集落機能の維持と地域資源の適切な保全管理を推進してまいります。

     農業の集団化と担い手の育成につきましては、地域の中心となる経営体や新規就農者の確保、農地集積等のありかた等を定めた「人・農地プラン」を地域ごとに策定できるよう、農業委員会と連携し支援してまいります。

     農業経営の改善につきましては、米政策において農家の協力により生産調整が進み、需要に応じた生産目安が達成されておりますので、引き続き飼料用米等への転換を推進することで米価の安定が図られるよう、関係機関と連携してまいります。

     中小企業への支援につきましては、千葉市周辺の6市で構成する「ちば共創都市圏」での広域連携事業として、中学生向けに地域の企業を紹介するパンフレットの作成や、広域での企業間のマッチングの機会を創出し、地域経済の活性化を図ってまいります。

     観光振興につきましては、今年で6回目となる「もばら冬の七夕まつり」を今月8日に開催し、全国的にも珍しい光る短冊の展示などさまざまな催しにより多くの来場者をお迎えすることができました。また、本年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されますので、これをチャンスと捉え、3月23日からは「茂原桜まつり」、7月11日、12日には、「茂原七夕まつり」を開催し、本市の魅力をSNS等の活用により国内だけでなく海外に向けて積極的に発信してまいりたいと考えております。

     雇用の充実につきましては、ハローワーク等の関係機関と連携し、若年者、中高年、障害のある方など幅広い層を対象とした就労に関する情報の提供やセミナーの充実を図り、市民の就労の支援に努めてまいります。

    市民自治

     次に、市民自治について申し上げます。 

     市民参画・市民協働の推進につきましては、これまでに24の市民活動団体を認定し、行政との協働による提案事業や市民活動団体単独の事業を補助金の交付等により支援してまいりました。また、地域においても地域まちづくり協議会を認定し、創意工夫を生かした取り組みを進めていただいております。今後とも、官民協力による豊かなまちづくりに資するよう主体的・自発的な市民活動を支えるための環境整備に努めてまいります。

     男女共同参画社会づくりの推進につきましては、令和2年度が「第3次茂原市男女共同参画計画」の最終年度となることから、事業評価や外部委員からの提言をもとに次期計画の策定を進め、あらゆる分野における男女共同参画の実現に向け取り組んでまいります。

     計画行政の推進につきましては、令和2年度が「茂原市総合計画」の最終年度となることから、審議会等において策定に向けた検討を重ね、今後のまちづくりを展望し新しい時代の要求に対応した次期総合計画を策定してまいります。

     行政拠点の整備につきましては、市庁舎の防災拠点としての機能強化のため、蓄電池等の再生可能エネルギー設備を導入し、エネルギーの多元化を図ってまいります。

     シティプロモーションの推進につきましては、「千葉もばらロケーションサービス」を中心に官民一体となって支援するロケーション撮影に対して、さらなる支援による誘致を図ってまいります。

     以上、市政運営にあたっての所信の一端と主要施策について申し上げました。