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    施政方針(令和3年3月議会)

    • 初版公開日:[2022年03月03日]
    • 更新日:[2022年3月3日]
    • ID:7039

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     このページでは、令和3年2月24日に開会された令和3年茂原市議会3月定例会において市長が述べた、令和3年度の施政方針についてご覧いただけます。(ウェブサイトへの掲載にあたって、一部編集しております。)

    施政方針 令和3年3月定例会 令和3年2月24日

    はじめに

    本日から、令和3年茂原市議会3月定例会を開催することとなりました。議員各位におかれましては、大変ご多忙のところ誠にご苦労様でございます。今定例会におきましては、令和3年度の当初予算案をはじめ、諸議案のご審議をお願い申し上げるところでございます。まずは、私から市政運営に臨む所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

    新型コロナウイルス感染症の拡大は、市民や市内事業者の皆さまを取り巻く環境を含めた社会の状況を、大きく変化させました。本市におきましても、今後を見据え、時代の大きな変化に的確に対応することが必要であると考えております。このような状況の中、令和3年度は、地域の発展と魅力ある都市の形成を推進するための、新しい「茂原市総合計画」の初年度となります。新たな将来都市像を『未来へつながる「交流拠点都市」もばら』とし、その実現に向け、SDGs(エスディージーズ)やSociety5.0(ソサエティゴーテンゼロ)など、時代潮流を的確にとらえ、さまざまな政策を推進してまいりたいと考えております。

    次に、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種につきましては、早急な接種体制の構築を図るため、1月25日に「新型コロナウイルスワクチン対策室」を設置し、市民の皆さまにワクチンを安全に接種するため、現在、ワクチン接種券の発送準備や、茂原市長生郡医師会とさまざまな調整を行っているところでございます。今後につきましては、国の示した優先順位に従い、高齢者や基礎疾患を有する方などから接種してまいります。

    次に、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」につきましては、第3次分の限度額が国から示されましたので、感染症対策や地域経済活性化のために活用してまいります。新型コロナウイルス感染症等の影響が今後どこまで続くのか、不透明な状況であり、市民や市内事業者の皆さまにおかれましては、大変なご苦労をされていることとは存じますが、引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大の防止に全力を尽くしてまいりますので、ご協力賜りますようお願い申し上げます。

    次に、令和3年度当初予算案について申し上げます。

    歳入につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、市税の大幅な減少が見込まれる厳しい状況にあります。

    歳出につきましては、義務的経費である扶助費や公債費に加え、民間認定こども園整備事業費補助金などの補助金の増加が見込まれます。

    このような中、茂原駅前通り地区土地区画整理事業等の大型事業や老朽化が進む橋梁やトンネルなどインフラ施設の更新にも対応する必要があり、今後も新型コロナウイルス感染症への対応や、近年頻発する災害への備えを進めながら、将来を見据えた持続可能な財政運営に努めてまいります。

    予算編成にあたりましては、内水対策関連事業や河川改修事業等、市民の生命、身体及び財産を守るために不可欠な事業のほか、義務的経費や公共施設維持管理などの経常経費を中心に、緊急かつ必要な事業を組み入れた予算としたところでございます。その結果、令和3年度一般会計予算の総額は、310億2,800万円となり、前年度通年予算に比べ、6.0%の減となりました。

    特別会計につきましては、国民健康保険事業費等5会計の合計が、200億6,628万8千円となり、前年度比2.4%の増となりました。

    公営企業会計の下水道事業会計につきましては、収益的収支の収入は、13億9,686万3千円となり、前年度比0.7%の減に、収益的収支の支出は、13億5,562万8千円となり、前年度比2.9%の増に、資本的収支の収入は、7億9,000万3千円となり、前年度比46.4%の減に、資本的収支の支出は、12億9,354万4千円となり、前年度比34.9%の減となりました。

    次に、令和3年度の主要施策について申し上げます。

    教育文化

    はじめに、教育文化について申し上げます。

    教育環境の整備につきましては、昨年より本納中学校敷地内に建設工事を行っております本納小学校の新校舎が、8月初旬に完成いたします。児童は9月から、より安全な校舎で学ぶことができるようになり、また、本市で初となる施設一体型の小中一貫教育が始まります。今後も、より良い教育環境の整備を推進してまいりたいと考えております。

    学校再編につきましては、4月1日に、二宮小学校と緑ヶ丘小学校が統合いたします。統合後の校舎は、現緑ヶ丘小学校を使用し、校名は二宮小学校と決定いたしました。今後も、地域の皆さんのご支援・ご協力をいただきながら、未来を担う子どもたちのため、より良い学校となるよう努めてまいります。

    教育内容の充実につきましては、GIGAスクール構想によるICT教育のための、小中学校の校内通信ネットワーク環境、及び児童生徒一人一台のタブレット端末の整備が、本年度中に完了いたします。今後は、教員のタブレットを活用した指導力の向上を図り、充実したICT教育を展開できるよう努めてまいります。

    スポーツ環境の充実につきましては、市民体育館大規模改修工事が3月に終了し、4月にリニューアルオープンいたしますので、安全性・利便性の高い、スポーツ推進の拠点となるよう努めてまいります。

    健康福祉

    次に、健康福祉について申し上げます。

    児童福祉の充実につきましては、市内で初めてとなる「公私連携幼保連携型認定こども園 ほのおかこども園」が4月に開園いたしますので、開園後も運営法人と連携を図り、質の良い教育・保育が提供されるよう適切な支援を行ってまいります。

    「(仮称)茂原市南部認定こども園」の整備に関しましては、「社会福祉法人すくすくどろんこの会」と2月5日に運営に関する協定を締結し、園名は「もばら空(そら)と杜(もり)のこども園」に決定いたしました。令和4年4月の開園に向けて、引き続き協議を進めてまいります。

    高齢者福祉の充実につきましては、令和3年度から令和5年度までを計画期間とする「高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画」に基づき、医療・介護・予防・生活支援・住まいを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の深化・推進を図ってまいります。

    予防接種の充実につきましては、令和3年度が風しんの追加的対策の最終年となる予定ですので、引き続き、勧奨等の実施により接種者を増やし、抗体保有率を引き上げられるよう努めてまいります。

    生活環境

    次に、生活環境について申し上げます。

    令和元年10月25日の大雨による浸水対策につきましては、二級河川一宮川の中流域が対象となる「河川激甚災害対策特別緊急事業」が、本年7月頃から順次着工できるよう、準備が進められているところでございます。

    また、昨年12月21日に開催された流域市町村及び千葉県で構成される「一宮川流域減災対策会議」において、「一宮川上流域・支川における浸水対策(案)」がとりまとめられ、河川整備計画の変更が予定されております。

    更に、一宮川流域のあらゆる関係者が協働し、流域全体で水害を軽減させる「流域治水」を、令和11年度末までに計画的に推進するため、流域市町村及び千葉県で構成する「一宮川流域治水協議会」が、令和2年12月21日付けで設置されたところでございます。

    今後も、二級河川一宮川の浸水対策につきましては、流域町村及び千葉県と連携し、早期に浸水被害の軽減が図れるよう取り組んでまいります。

    市が実施する内水対策につきましても、現在進めている早野排水機場の早期完成に向け鋭意取り組むとともに、更なる推進を図ってまいります。また、災害の未然防止のため、「ため池」の貯水調節機能の強化による防災・減災対策に取り組んでまいります。

    生活道路の整備につきましては、千葉県の実施する一宮川改修事業に支障となる、明治橋の架け替えを進めてまいります。

    歩道の整備については、安全で安心に通行できる環境づくりを目指し、本納中学校北側の橘樹(たちばな)神社から本宿下(もとじゅくした)踏切間について進めてまいります。

    道路・橋梁の維持管理については、各修繕計画に基づき事業を実施しております。道路においては、市道2級34号線の東郷地先 他1箇所の舗装補修を、また橋梁においては、長尾地先の大橋(おおはし) 他2橋の修繕工事、さらに市内26橋の点検を実施してまいります。

    トンネルにおいては、渋谷隧道の修繕工事のほか、国府関地先の戸田谷(とだやつ)トンネル他1箇所の補修設計業務委託を実施してまいります。

    また、準用河川等においては、乗川及び、西町調整池 他1箇所の浚渫をはじめ、排水路の補修等により適切な維持管理に努めてまいります。

    公共下水道の整備につきましては、引き続き川中島下水処理場の災害復旧に取組み、施設の機能回復を図ります。また、施設の老朽化対策として、ストックマネジメント計画に基づいた処理場、ポンプ場及び管渠施設の一体的な改築更新等を継続的に実施してまいります。

    浄化槽対策の推進につきましては、合併処理浄化槽への転換を促進するため、費用の助成を行い、生活排水による公共用水域の水質汚濁防止に努めてまいります。

    公園の整備につきましては、茂原公園において、サクラの育成管理や外科治療による樹勢回復に加え、弁天湖の護岸の改修工事を実施し、多くの皆さまに利用していただけるよう努めてまいります。

    防災体制の充実につきましては、令和3年度に防災行政無線の全ての子局のデジタル化が完了します。今後も、戸別受信機の整備に努め、災害発生時における市民への迅速、かつ的確な情報伝達を図ってまいります。また、防災意識の高揚と発災時における地域住民の対応力の向上を目的とした、住民参加型の地域防災訓練を実施してまいります。

    交通安全対策の推進につきましては、自転車駐車場に8月より一時使用券の自動交付機を導入し、利用者の利便性の向上に努めてまいります。

    消費生活の向上につきましては、引き続き、消費生活センターの相談体制の維持・強化に努め、消費者行政に全力で取り組んでまいります。

    都市基盤

    次に、都市基盤について申し上げます。

    適正な土地利用の推進につきましては、都市計画マスタープランの見直しを実施し、市民とのパートナーシップによる「災害に強いまちづくり」に関する方針などを定めるとともに、次期総合計画との整合を図り、長期的かつ広域的、総合的な都市計画の指針となるよう努めてまいります。

    秩序ある市街地整備の推進につきましては、茂原駅前通り地区土地区画整理事業の進捗率が、本年度末に事業費ベースで約42.4%となる見込みでありますので、引き続き、早期完成に向け、事業の推進に努めてまいります。

    都市計画道路の整備につきましては、 桑原(くわはら)八千代(やちよ)線の整備を推進し、JR茂原駅周辺の車両交通の利便性を高めてまいります。

    産業振興

    次に、産業振興について申し上げます。                      

    生産基盤の整備につきましては、農地等の冠水被害防止のため、清水地区の排水機場整備について、現在、5月に県営事業として採択されるよう、手続きを進めており、9月から調査・測量業務に着手する予定でございます。今後も、関係機関と連携を図りながら、事業の推進に努めてまいります。

    農業経営の改善につきましては、米の生産に関して、主食用米から飼料用米への転換など、農家の協力により、平成30年産米から生産目安が達成されております。しかしながら、令和3年は既に米価の下落が懸念されておりますので、過剰生産等による下落が生じないよう、引き続き飼料用米の作付けを支援することで、米価の安定を図ってまいります。

    森林環境の整備につきましては、森林の現況把握とともに、整備の指標となるゾーニングを明確にし、適切な保育・管理を行うための「森林環境整備基本計画」を策定してまいります。

    有害鳥獣駆除につきましては、イノシシの生息域が拡大している状況の中、捕獲従事者の負担軽減、及びジビエを推進するため、民間獣肉加工施設と更なる連携を図ってまいります。

    中小企業者等への支援につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市内小規模事業者に対しまして、事業の再開、継続のために国の補助を受けた場合に、市からも補助を行い支援してまいります。

    観光振興につきましては、本市最大のイベントである「茂原七夕まつり」の開催にあたりましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策に配慮し、安全で安心に、そして盛大に開催できるよう関係機関と連携を図り、準備を進めてまいりたいと考えております。

    市民自治

    次に、市民自治について申し上げます。 

    市民活動の促進につきましては、自治会の重要な活動拠点である集会所の修繕等に対する補助の充実を図るとともに、感染症予防と市民活動の両立に役立つコミュニティ備品の貸出を行うなど、一層の支援に努めてまいります。

    男女共同参画の推進につきましては、令和3年度から令和7年度までを計画期間とする「第4次茂原市男女共同参画計画」に基づき、「性別にかかわりなく誰もがその個性と能力を発揮することができる男女共同参画社会」の実現に取り組んでまいります。

    行財政改革の推進につきましては、AI(人工知能)を活用した会議録作成支援システムを今年度中に導入し、業務負担の軽減と、事務の効率化を図ってまいります。

    シティプロモーションの推進につきましては、官民一体となって支援するロケーション撮影の誘致において、今年度の成果が高く評価され、ロケツーリズム協議会に参加する全国27自治体等の中から、最高の賞であるロケツーリズムアワード「地域大賞」を受賞いたしました。今後も、ロケを受け入れた作品のパネル展など、さまざまな事業を展開し、本市の認知度の向上に努めてまいります。

    以上、市政運営にあたっての所信の一端と主要施策について申し上げました。