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    施政方針(令和5年3月議会)

    • 初版公開日:[2023年03月15日]
    • 更新日:[2023年3月15日]
    • ID:7617

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     このページでは、令和5年2月22日に開会された令和5年茂原市議会3月定例会において市長が述べた、令和5年度の施政方針についてご覧いただけます。(ウェブサイトへの掲載にあたって、一部編集しております。)

    田中市長の画像

    議場で令和5年度の施政方針を述べる田中市長

    施政方針 令和5年3月定例会 令和5年2月22日

    はじめに

    本日から、令和5年茂原市議会3月定例会を開催することとなりました。議員各位におかれましては、大変お忙しいところ、誠にご苦労様でございます。今定例会におきましては、令和5年度の当初予算案をはじめ、諸議案のご審議をお願い申し上げるところでございます。まずは、私から市政運営に臨む所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

    高規格道路の整備に関しましては、現在、千葉県により整備が進められている長生グリーンラインが、長南町坂本地先の長南町道利根里線から茂原市台田地先の県道茂原大多喜線までの2.5キロメートルについて、令和5年度の供用開始を目指していると伺っております。今月13日に熊谷知事や関係自治体の首長とともに、斉藤国土交通大臣と面会し、長生グリーンラインの整備促進に必要な予算の確保、未事業化区間の茂原市三ケ谷地先から一宮町間5キロメートルの新規事業化及び長生グリーンラインから先に続く鴨川市までの、道路ネットワークの整備を要望してまいりました。これら高規格道路の整備は、本市だけでなく外房地域全体の交通渋滞緩和や観光振興、災害時における緊急輸送や人命救助の迅速化に寄与するなど、大変重要な課題であると認識しておりますので、今後も引き続き、関係機関に働きかけてまいります。

    次に、令和5年度は「第2次3か年実施計画」の初年度であり、新型コロナウイルス感染症の影響等による出生数の減少、国際的な原材料価格の上昇や円安の影響等による物価高騰など、本市を取り巻く環境が大きく変化している中で、基本構想で掲げた将来都市像の実現に向けて、限られた財源を効率的に各施策に配分したところでございます。特に、重点施策とした「子育て支援」では、子育て家庭の経済的負担の軽減を図るため、子ども医療費助成の対象を中学3年生までから、高校3年生相当までに拡大いたします。また、「安全・安心」では、内水対策関連事業の他、通学路の危険箇所を解消する交通安全施設整備事業等に財源を重点配分いたしました。なお、本計画の実施にあたっては、財政調整基金の取り崩しが必要となることから、今後、事業の進捗や効果を見極めて、適宜計画の見直しを図ってまいります。

    次に、新型コロナウイルス感染症に関しましては、国の感染症対策本部において、5月8日から「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」上の5類感染症に位置付けを変更する方針が出されました。これに伴い、感染対策に関する措置は大きな見直しが行われますので、引き続き、国や県の動向を注視し、適切に対応してまいります。また、3月末までとしている新型コロナウイルスワクチンの接種につきましては、今後、国が接種の方向性・対象者や時期などを示すこととなっておりますので、詳細が分かり次第、速やかに周知を行うとともに、関係機関と連携して取り組んでまいります。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、5事業1億円余の令和4年度第4回実施計画を国に提出いたしました。これらの事業実施により、依然として続くエネルギーや食料品等の価格高騰により影響を受けている、市民の皆さまの負担軽減を図ってまいります。

    次に、令和5年度当初予算案について申し上げます。

    歳入につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響の回復により個人市民税の増等が見込まれるものの、償却資産に係る固定資産税の減等により、厳しい状況が続いております。

    歳出につきましては、義務的経費である扶助費や公債費に加え、エネルギー価格高騰による光熱水費などの物件費の増加が見込まれます。

    このような中、内水対策関連事業や道路改良事業等のほか、老朽化が進む橋梁やトンネルなどインフラ施設の維持にも対応する必要があり、今後も近年頻発している災害への備えを進めながら、将来を見据えた持続可能な財政運営に努めてまいります。

    予算編成にあたりましては、物価高騰の影響等を受け、厳しい財政状況が続く中、限られた財源を効率的に配分するため「第2次3か年実施計画」との整合性を図りながら、緊急かつ必要な事業を組み入れた予算としたところでございます。その結果、令和5年度一般会計予算の総額は、318億9,400万円となり、前年度予算と比べ、3.1%の増となりました。特別会計につきましては、国民健康保険事業費等5会計の合計が、204億3,622万7千円となり、前年度比0.3%の減となりました。公営企業会計の下水道事業会計につきましては、収益的収支の収入は、14億234万円となり、前年度比0.8%の増に、収益的収支の支出は、13億6,259万6千円となり、前年度比0.4%の減に、資本的収支の収入は、5億3,715万3千円となり、前年度比18.2%の減に、資本的収支の支出は、11億3,279万3千円となり、前年度比5.5%の減となりました。

    次に、令和5年度の主要施策について申し上げます。

    教育文化

    はじめに、教育文化について申し上げます。

    学校再編につきましては、4月1日に本納小学校と新治小学校が統合いたします。今後は、新たな本納小学校として、地域の皆さんのご支援・ご協力をいただきながら、未来を担う子どもたちのため、より良い学校となるよう努めてまいります。

    教育内容の充実につきましては、令和5年度より、茂原市全体で段階的に小中一貫教育を実施いたします。小・中学校が9年間の学びを共有して系統性・連続性のある指導を行うとともに、茂原市の目指す子ども像を共有し、その実現に向けた特色のある取り組みを行ってまいります。

    スポーツ環境の充実につきましては、東部台文化会館の体育センターに空調設備を設置し、利用者の利便性向上等を図ってまいります。

    健康福祉

    次に、健康福祉について申し上げます。

    地域福祉活動の基盤づくりにつきましては、拠点施設である福祉センターの老朽化が進んでおりますので、適宜、必要な整備・修繕等を実施し、快適に利用できるよう対応してまいります。

    総合的な子育て支援の充実につきましては、出産・子育て応援事業として、妊娠期から出産・子育て期にかけて一貫して寄り添う相談支援の充実を図る伴走型相談支援と、妊娠時と出生時にそれぞれ5万円を給付する「出産・子育て応援給付金」による経済的支援を一体的に実施することにより、安心して子育てができる環境の整備に努めてまいります。

    質の高い保育・幼児教育の提供につきましては、これまで公立保育所では、児童の体調管理のため使用済み紙おむつをお持ち帰りいただいておりましたが、保護者の負担軽減や衛生面の向上を考慮して、3月から使用済み紙おむつを各保育所で処分することといたしました。

    また、東部小学校敷地内に新設した、東部第2学童クラブの運営を4月から開始するとともに、児童数が増加している萩原学童クラブの増設工事に着手し、待機児童の解消に向けて学童クラブの充実を図ってまいります。

    高齢者福祉の充実につきましては、地域包括ケアシステムの深化・推進を図るなかで、今月8日に株式会社ヤックスケアサービス 及びSOUセレモニー株式会社と「終活支援に関する提携協定」を締結いたしました。高齢者が住み慣れた地域で暮らし続け、人生の後半期を充実させられるよう一層の支援に努めてまいります。

    障害者福祉の充実につきましては、障害の有無に関わらず、支え合いながら安心して暮らせる地域共生社会の推進に取り組んでまいります。

    産業振興

    次に、産業振興について申し上げます。

    生産基盤の整備につきましては、農地等の湛水被害を防止するため、清水地区の排水機場整備について、早期完成に向け事業を推進してまいります。

    農地の確保につきましては、地域農業の将来像を明確にする「人・農地プラン」が令和5年度から法定化され、「地域農業経営基盤強化促進計画」、通称「地域計画」となります。引き続き計画の策定に努め、関係機関と連携し、農地の集積や担い手の確保に取り組んでまいります。

    農業経営の改善につきましては、米の生産に関して、米価が不安定な状況が続き、生産農家の経営に影響が生じておりますので、飼料用米の作付けを支援するなど、米価の安定と食料自給力向上を図ってまいります。

    有害鳥獣駆除につきましては、イノシシの生息域が拡大している状況の中、捕獲従事者の負担軽減、及びジビエを推進するため、民間の獣肉加工施設と更なる連携を図ってまいります。

    起業・創業の支援につきましては、国の目標である、5年後におけるスタートアップへの投資額10倍増を踏まえ、「茂原創業塾」を始めとしたスタートアップ支援に取り組んでまいります。

    観光資源の整備につきましては、4年ぶりとなる「茂原七夕まつり」の開催が実行委員会において決定されました。本市最大のイベントである「茂原七夕まつり」は、経済的な効果はもとより、市民及び市内事業者の皆さまが参画し、一体感を持ってお楽しみいただくことができる、本市にとって無くてはならない行事であると考えております。今後もさまざまな機会を通じて、「茂原七夕まつり」と本市の魅力のPRに努めてまいります。

    シティプロモーションの推進につきましては、市内で撮影が行われた映画「ファミリア」の全国公開に合わせ、茂原ショッピングプラザアスモにおいて、パネル展及び監督と出演俳優によるスペシャルトークイベントを開催し、映画のPRを図りました。

    また、官民一体となってロケーション撮影を支援する取り組みが高く評価され、ノミネートされた41作品・51地域の中から、ロケーションジャパン大賞「撮影サポート部門賞」を受賞いたしました。これらの実績を活かし、今後も本市の魅力の発信と認知度の向上に努めてまいります。

    安全安心

    次に、安全安心について申し上げます。

    生活道路の整備につきましては、千葉県の一宮川改修事業で支障となる明治橋について、架け替え工事を進めてまいります。

    道路・インフラ施設の維持管理につきましては、各修繕計画に基づき事業を実施してまいります。道路においては、市道1級26号線の東郷地先他1か所の舗装補修を、橋梁においては、東郷地先の西谷(にしや)橋歩道橋他2か所の修繕工事と市内61橋の点検を、またトンネルにおいては、押日地先の細田(ほそだ)トンネル他1か所の修繕工事を行うとともに、継続的に点検を実施してまいります。

    令和元年10月25日の大雨による浸水対策につきましては、現在千葉県により、一宮川中流域における河道断面の拡大や、第二調節池増設の掘削工事等が進められ、また、赤目川につきましても、河道拡幅やA調節池の整備が進められているところでございます。

    準用河川等につきましては、乗川(のりかわ)及び、緑ケ丘地先の江本坂(えもとざか)調整池の浚渫をはじめ、排水路の補修及び草刈りを実施し、適正な維持管理に努めてまいります。

    市が実施する内水対策につきましては、現在進めている大芝地区、東茂原地区及び笹塚地区の内水対策工事の早期完成に向け、鋭意取り組むとともに、下水道事業における内水対策も含め、更なる推進を図ってまいります。

    また、新たに完成した早野排水機場及び鷲巣(わしのす)稲荷前(いなりまえ)水門の排水ポンプを含め、各排水機場の適正な管理に努めてまいります。

    流出抑制の推進につきましては、10月1日付けで、一宮川流域が特定都市河川及び特定都市河川流域に指定されることにより、面積1,000平方メートル以上の雨水浸透阻害行為に対して、知事の許可が必要となり、雨水貯留浸透施設の設置が義務付けられます。市といたしましても、ため池の洪水調節機能強化による防災・減災対策など、あらゆる関係者の協働による「流域治水」を推進してまいります。

    今後も、流域町村及び千葉県と連携し、早期に浸水被害の軽減が図れるように取り組んでまいります。

    防犯体制の充実につきましては、茂原市防犯組合等との合同パトロールを実施するほか、更なる指導、助言により防犯パトロールの強化に努め、安全で安心なまちづくりに取り組んでまいります。

    安全安心な歩行空間の整備につきましては、本納中学校北側の橘樹(たちばな)神社から本宿下(もとじゅくした)踏切間の市道1級17号線、東郷小学校南側の入り口から東郷保育所間の市道3級6101号線 及び 南中学校と早野中学校の統合を見据えた市道1級8号線 他1路線の歩道整備を進めてまいります。

    消費生活の向上につきましては、今後も引き続き、消費生活センターの相談体制の維持・強化に努め、消費者行政に全力で取り組んでまいります。

    都市環境

    次に、都市環境について申し上げます。

    秩序ある市街地整備の推進につきましては、茂原駅前通り地区土地区画整理事業の進捗率が、本年度末に事業費ベースで約45.3%となる見込みでありますので、引き続き、完成に向けて事業の推進に努めてまいります。

    災害に強い都市基盤整備の推進につきましては、茂原市国土強靭化地域計画に基づき、市内の大規模盛土造成地63か所について、滑動崩落が発生する恐れの有無を把握し、宅地耐震化を推進することにより災害の防止に努めてまいります。

    道路網の整備につきましては、都市計画道路 桑原(くわはら)八千代(やちよ)線について、JR茂原駅東側の高架下から宍倉病院までの令和5年度供用開始を目指し、駅周辺の利便性向上を図ってまいります。

    地域公共交通計画につきましては、人口減少や高齢化の進展など社会環境が大きく変化している中、本市にとって望ましい公共交通の姿を明らかにする基本計画となるよう、令和6年3月の策定に向けて引き続き取り組んでまいります。

    公共下水道の整備につきましては、ストックマネジメント計画に基づいた処理場、ポンプ場及び管渠施設の一体的な改築更新等を継続的に実施し、適切な維持管理に努めてまいります。

    農業集落排水事業につきましては、処理施設、管路施設の機能強化対策に取り組むとともに、水洗化の普及促進に努め、公共用水域の水質保全及び農村環境の改善を図ってまいります。

    公園の整備につきましては、茂原公園において、弁天湖周囲の園路舗装工事を実施するとともに、サクラの外科治療による樹勢回復を行い、また、富士見公園 及び 高久蓮池(たかくはすいけ)公園については長寿命化計画の策定を行うなど、多くの皆さまに安全・快適に利用していただけるよう取り組んでまいります。

    持続可能な資源循環型社会の形成につきましては、リデュース・リユース・リサイクルの「3R」を推進し、生活環境の保全と公衆衛生の向上に努めてまいります。

    地球温暖化対策の推進につきましては、昨年11月に表明いたしましたゼロカーボンシティの実現に向け、脱炭素化に資する住宅用設備等の導入支援を拡充するなど、市内の温室効果ガス排出量を抑制する取り組みを推進してまいります。

    協働推進

    次に、協働推進について申し上げます。

    広報活動の充実につきましては、情報伝達手段が多様化していることから、新たなSNSの活用など、より効果的な情報発信に努め、市民の利便性及び満足度の向上を図ってまいります。

    市民の市政参加の機会充実につきましては、「市長への手紙」、「市長と話し合う会」、「市民ふれあいミーティング」など、広く意見を聴く機会を設け、幅広い世代の市民が市政に参加できるよう努めてまいります。

    市民活動の促進につきましては、これまでに33の市民活動団体を認定し、行政との協働による提案事業や、市民活動団体によるまちづくり事業に対し、補助を行うなど支援してまいりました。今後も、感染症予防と市民活動の両立を支援し、活発な地域活動の推進に努めてまいります。

    行政改革と情報化の推進につきましては、「茂原市DX推進基本方針」に基づき、情報システムの標準化・共通化や行政手続のオンライン化などに取り組み、市民の皆さまの利便性向上と業務の効率化に努めてまいります。

    以上、市政運営にあたっての所信の一端と、主要施策について申し上げました。