子宮頸がんワクチンについて (子どもの予防接種)
- 初版公開日:[2022年02月24日]
- 更新日:[2025年4月1日]
- ID:4585
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【子宮頸がんについて】
子宮頸がんは子宮の入り口部分にできるがんです。このがんになると子宮やその周りの臓器を摘出しなければならなくなることがあります。
年間10,000人が罹患し、そのうち約3,000人が亡くなっています。
この子宮頸がんの原因のほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)感染によるものです。皮膚と皮膚(粘膜)の接触によって感染するウイルスで、多くの場合、性交渉によって感染すると考えられています。女性の多くが一生のうち一度は感染するといわれていますが、感染は一時的で、自然消失するのがほとんどです。しかし、免疫の低下等により感染が長期化すると子宮頸がんへと進む可能性があります。
患者さんは20歳代から増え始めて、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、1年間に、約1,000人います。

子宮頸がんワクチンについて
現在HPV感染に起因する疾患の予防ワクチンは以下の3種類です。いずれかのワクチンを接種することにより、HPVへの再感染や持続感染を予防して、がんになるリスクを低減することができます。感染する前の接種が効果的です。
ワクチンの種類 | 予防効果のあるHPVの種類 | 接種回数 |
---|---|---|
サーバリックス | 16型、18型(高リスク型) | 3回 |
ガーダシル | 16型、18型(高リスク型) 6型、11型(低リスク型) | 3回 |
シルガード9 | 16型、18型、 31型、33型、45型、52型、58型(高リスク型) 6型、11型(低リスク型) | 15歳未満で1回目接種をした場合:2回 15歳以上で1回目接種をした場合:3回 |
※すべての発がん性HPVを予防できるものではありませんので、接種しても子宮頸がんを発症する可能性はあります。
そのため、ワクチン接種をしても子宮頸がん検診の年齢(20歳)に達したら定期的に受診することが大切です。

【対象者】

定期接種(無料)
12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間にある女子
(小学校6年生から高校1年生相当年齢の女子)
※高校1年生相当年齢の方の接種は、令和8年3月31日までです。

経過措置(期間延長)について
以下の年齢の方は、令和7年度に限り、接種期間経過措置(期間延長)の対象となる方がいます。
・高校2年生相当年齢の女子
・平成9年度 平成9年(1997年)4月2日生まれ から平成19年度 平成20年(2008年)4月1日生まれ までの間にある女子
詳しくはこちらをご確認ください。

【予防接種の予診票配付方法】
定期接種対象者であり、これまでに予診票を発行していない方には、令和7年4月上旬に予診票を送付いたします。
お手元に予診票が届かない方や紛失された方は、市役所健康管理課まで問い合わせてください。
※予診票を再発行される場合は、母子健康手帳の確認が必要となります。

【接種スケジュール】

サーバリックス(2価)

▲【標準的な接種間隔】

▲【標準的な接種間隔をとれない場合】

ガーダシル(4価)

▲【標準的な接種回数】

▲【標準的な接種間隔をとれない場合】

シルガード9(9価)

15歳未満で1回目を接種(2回接種対象者)

※標準的な接種間隔をとれない場合は右記のスケジュールとなります。

▲【標準的な接種回数】

15歳以降に1回目を接種(3回接種対象者)

※標準的な接種間隔をとれない場合は右記のスケジュールとなります。

▲【標準的な接種回数】

【接種医療機関】
令和7年度 ヒトパピローマウイルス予防接種医療機関名簿

【子宮頸がんワクチンの積極勧奨の再開について】
「積極的な勧奨」とは、市町村が接種対象者やその保護者に対して、標準的な接種期間の前に、接種を促すハガキや予診票等を各家庭に送ること等により接種をお勧めする取り組みを指しています。
HPVワクチンは、その副反応について平成25年6月14日に開催された専門家の会議において、これまでに収集された医学的情報をもとに分析・評価され、ワクチン接種の有効性と比較した上で、定期接種を中止するほどリスクが高いとは評価されませんでした。
その会議では、接種部位以外の体の広い範囲で持続する疼痛の副反応症例等について十分に情報提供できない状況にあることから、接種希望者の接種機会は確保しつつ、適切な情報提供ができるまでの間は、積極的な勧奨を一時的に差し控えるべきとされました。
その後、HPVワクチンの接種については、専門家の会議において継続的に議論されてきました。令和3年11月12日に開催された会議において、安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められました。また、引き続きHPVワクチンの安全性の評価を行っていくこと、接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関の診療実態の継続的な把握や体制強化を行っていくこと、都道府県や地域の医療機関等の関係機関の連携を強化し地域の支援体制を充実させていくこと、ワクチンについての情報提供を充実させていくことなどを進め、積極的な勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当であると判断されました。
こうした専門家の意見を踏まえ、令和3年11月26日に差し控えの状態を終了させることとなりました。

【子宮頸がんワクチンに関する情報】
高校1年相当の女の子と保護者の方へ