建築主の皆さんへ 平成19年6月20日から建築確認・検査の手続きが変わりました
- [2023年10月3日]
- ID:880
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平成17年11月に発覚した構造計算書偽装事件のような問題を二度と起こさないよう、平成18年の通常国会において、「建築確認・検査の厳格化」を大きな柱とする建築基準法等の一部改正が行われ、平成19年6月20日から施行されています。
建築確認・検査は、建築物の安全を確保するための重要な手続きで、直接には、設計者や工事施工者の方々が対応されるものと思われますが、これらの手続きが円滑に行われるためには、建築主の皆さんの理解が必要不可欠です。

建築確認・検査の厳格化の概要

1.構造計算適合性判定制度の導入
高度な構造計算を行う建築物(一般的には一定の高さ以上等の建築物が対象になりますが、比較的小規模な建築物でも対象になる場合があります。)については、第三者機関による構造審査(ピアチェック)が義務付けられました。

2.審査期間の延長
構造計算適合性判定制度の導入等に伴い、建築確認の審査期間が延長されました。(21日間→35日間、ただし、詳細な構造審査を要する場合には最大で70日間)

3.指針に基づく厳格な審査の実施
従来、設計者のチェックが不十分な設計図書であっても、審査段階での補正が幅広く認められてきましたが、軽微な不備を除き、設計図書に法令に適合しない箇所や不整合な箇所がある場合には、再申請を求めることとしました。また、設計内容の変更を行う場合には、軽微な変更を除き、当該部分の工事前に計画変更の確認を受けなければなりませんが、このことを徹底することとしました。
なお、建築確認・検査の手数料は、これらの安全確保を図るための措置に伴い、所要の見直しが行われています。

建築主の皆さんへのお願い
設計条件や要求事項について、設計者と事前に綿密に打合せを行い、意匠・構造・設備の整合性のとれた設計図書により確認申請を行ってください。
設計図書の作成や確認申請の手続き(構造計算適合性判定の対象となる場合には、その手続きも含みます。)に必要な期間を考慮して、できるだけ余裕のあるスケジュールを設定してください。
設計内容の変更を行う場合は、軽微な変更を除き、計画変更の確認の手続きが必要となりますので、当初の建築確認申請の段階で設計内容を十分に詰めておくとともに、設計内容の変更を検討する場合は、工事のスケジュールへの影響について十分に留意してください。