令和3年度市指定文化財の指定(令和4年2月16日指定)
- [2022年2月18日]
- ID:7021
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上総土気郡下大田郷御縄打水帳及び屋敷帳(7冊)
検地帳には、一筆ごとに耕地の縦横の間数、土地の種類、等級、面積、耕作者などが記されており、屋敷帳には屋敷の縦横の間数、等級、面積、居住者などが記されています。
千葉県内では70冊余りの「天正の検地帳」が昭和57年に県指定有形文化財となっており、茂原市の「上総国弐宮之庄渋谷之郷之内北塚村御縄打水帳」(4冊)及び「上総国弐宮之庄渋谷郷御縄打水帳」(6冊)が含まれています。また、同じく「天正の検地帳」である「上総国弐宮庄黒戸村御検地水帳」(2冊)及び「上総国弐宮庄黒戸屋敷帳」(1冊)は、平成13年に茂原市有形文化財に指定されています。
下太田の「天正の検地帳」は比較的保存状態も良好で、茂原市のみならず千葉県でも当時の生産力等の実態を把握する上で貴重な史料となっております。木造地蔵菩薩立像

天台宗の永興寺に安置されている木造地蔵菩薩立像は、像高74.5センチメートル、肘張25.6センチメートル、腹奥13.1センチメートルの一木割矧造で、現在は、後世の補修と思われる脚部、足先等を除いて材質は榧材と推定されています。
『千葉県長生郡鶴枝村風土記』の「永興寺」の項には「釈迦如来ヲ以テ本尊トス、(中略)本堂モト山上ニアリ、地蔵巡礼第二十番ナリシガ、祝融ノ災ニ罹リ、今痕跡ナシ」云々とあることから、同寺の旧本尊と思われる。制作年代は、現本尊の木造釈迦如来立像とほぼ同時期の鎌倉時代と推定されています。
また、胎内には梵字による墨書銘があり、「佛眼真言」(頭部前面)、「大日如来三身真言」(首柄前面)、「釈迦如来・多宝如来」等(身体部前面)、「宝篋印陀羅尼」(身体部背面)を表わす文言が残されています。