矢部翠堂(南画家)
- 初版公開日:[2020年03月05日]
- [更新日:2020年3月5日]
- ID:3573
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茂原市立美術館・郷土資料館収蔵の矢部翠堂の作品

略歴
矢部翠堂(やべ すいどう)(1848~1912) 南画家・本納絵馬2代目
本納絵馬初代 久右衛門の子で本名 久四郎。嘉永元年、現茂原市本納に生まれる。
九十九里地方の海で豊漁の続いた当時、網元は豊かで、多くの文人墨客が訪れた。翠堂は、これらの作家が襖や掛軸として残した作品を模写したり、直接手ほどきを受けていたりした様である。
代表作として、『日蓮上人一代記』(小湊の誕生寺)、『弟橘比売入水の図』『源頼朝の出陣図』(ともに本納の橘樹神社の大絵馬)があり、他、本納近隣の寺社の絵馬、民家の襖、掛軸などが残っている。
なお、現在の本納絵馬五代目で日本画家の矢部宏氏は、曾孫にあたる。

主な収蔵品
矢部翠堂の収蔵作品数は計1点(4幅組)です。

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矢部翠堂「四君子の内 蘭」水墨画 紙本墨 制作年不明 各132.4×62.0cm
四君子とは、花卉図の一種で、蘭、竹、菊、梅の4つを高潔な君子にたとえて描いた画題であり、順に春夏秋冬をも表わす。水墨画による花卉図は、中国 北宋文人の画題となり、四君子が好まれた。日本では、南画の作例が多い。

矢部翠堂「四君子の内 竹」

矢部翠堂「四君子の内 菊」

矢部翠堂「四君子の内 梅」